近頃、チャットGPTに代表される「生成AI」が何かと話題です。AI(人工知能)等の最先端技術が、人に代わって「相談相手」や「車を運転する」時代は、すぐ手の届くところまで来ています。それらの技術には、特に高齢の方にとってこれからの生活をより楽にしてくれる「介助の手」となるものが数多く存在します。これから数回にわたり紹介するテクノロジーを、今後の暮らしに取り入れていただければと思います。
■ ネットへの接続とスマートフォン
今やインターネットは、電気ガス水道と同じ、現代人の生活に欠かせないインフラです。「ネットは難しい」と敬遠される方もいらっしゃいますが、むしろ積極的な活用をお勧めします。「自宅にネット回線が無い」と諦めている方には、置くだけWi-Fiなどと呼ばれる工事不要の「ホームルーター」もご検討ください。
スマホ(スマートフォン)も、気軽に最新テクノロジーを享受するための必需品。新しい商品やサービスは、スマホ使用を前提とするものが急増しています。それらを利用しないとしても、ビデオ通話機能付で外部と情報伝達ができるスマホはさまざまな場面で非常に役に立ちますので、お子様のご協力の元、スマホデビューをお考えになってみてはいかがでしょうか?
■ 日常生活の安心を高める
では「防犯」の視点から、テクノロジーの利用について考えてみましょう。
闇バイトで結びついた犯罪組織「トクリュウ」(匿名・流動型犯罪グループ)による強盗や特殊詐欺被害が急増する昨今、何らかの防犯設備の導入は必要不可欠な時代になりました。とはいえ、警備会社による24時間セキュリティを契約するのは高額すぎて手が出ない…が正直なところです。
その点ネットとスマホを利用した「スマホ連動型」の防犯商品は比較的安価で種類も豊富。スマホ連動とは、例えば防犯カメラなら、自宅侵入、火災などの異常をセンサーが感知しスマホに通知してくれるのが代表的な機能。
我が家ではスマホ連動型インターホンカメラを導入しています。屋内設置のドアホン同様、スマホでも遠隔操作ができ、来訪者記録を外出先でも確認できるため、防犯に役立っています。
前提としてスマホの基本操作をご自身でする必要はありますが、「新しいことをはじめるのは難しそうだから...」と最初から利用を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。
例えば「防犯のためにスマホの最低限の操作だけは覚えてみよう」というように前向きに考え、新しいテクノロジーの利用に意欲を持つことをお勧めします。そうすれば、安心した生活を送るための選択肢が一気に広がり、ご自身のために役立てることができるかと思います。