巷では人手不足が叫ばれています。昭和37年生まれの私にとって、人口は増えるもので人が減るというのがあまり実感として感じられません。私が小学生の頃、世界人口は38億人くらいでした。現在は80億人ですから、およそ半世紀で倍になりました。50年以上前に地球の人口許容数は70億人が限界と話題になっていました。当時とは条件や技術が違うことを考慮しても人口は過剰ということなのでしょう。
人口過剰なのに人手不足?って変な話ですが、人に物を与えたりサービスを提供するのもまた人であるので、必要とする物やサービスが増えたり上質化すれば、人手不足になるのは当然です。日本の総人口は2050年には1億人を切り、2100年には4,000万人ぐらいに減ると言われています。4,000万人というと江戸時代の終わり明治維新の頃の人口です。高齢化も加速していきますので、物やサービスを提供する「人手」が不足するのは当然です。便利な生活に慣れた我々が江戸時代と同レベルの生活をするのは不可能ではないでしょうか?
しかし、歴史を振り返ると、7万年前の認知革命、1万年前の農業革命、18世紀の産業革命、そして直近の情報革命。その度に新しい思想やテクノロジーが生まれ人類は危機を乗り越えてきました。既に始まっている「AI革命」ではAIエージェントやロボテックが「人の代わり」として人口オーナス時代の救世主に成長していくのでしょう。
医療や介護をはじめ生活のあらゆる面で途轍もなく便利な物の登場は楽しみでもあります。ただ、どのような便利 さを好むかは人それぞれです。自分の人生観に合った生活に役立つテクノロジーを利用するには、自分自身が信頼を寄せる「人」の存在が不可欠です。
多様な選択肢の中から自分に最適な手段を選んでくれるキーパーソン(代理権を持った財産管理任意後見人)の存在は、今後も更に重要になってくるでしょう。作業はAIに任せて、目的設定やコントロールは信頼する「人」がおこなう。これがAI時代を安心して生き抜く要だと思います。